T. Rex(T・レックス)/THE GLITTERING CHIPOLATA 1973 【CD】

フォーマット:1CD
コンディション(ジャケット/盤):NW/NW
備考:

T REXの評価はいまだ定まっていない。音楽性よりも、それを取り巻くスタイルに注目が行き、いわく「グラムロックの中心的存在」という抽象的な切り口でしか語られていないのが現状である。T-REXはマーク・ボランをリーダーとし、その他は入れ代わり立ち代わりで、元T-REXは短い活動期間ながら10人以上にのぼる。つまりT-REXとはマーク・ボランが表現をするためのバンドであり、プロジェクトの総称と言っても過言ではないだろう。

1970年にバンド名を「T-REX」と変えて初めてリリースした「電気の武者」が商業的にヒット。その後、次々にシングルヒットを続け、日本でも大きな人気を博した。その熱狂的な人気の盛り上がりの渦中で行なわれたのが1972年と1973年の2年連続で行なわれた日本公演である。地方公演を含み、いずれも東京は武道館が会場に選ばれたというから、当時の日本での人気の具合がうかがい知れる。

本作は2度目の来日となる1973年10月25日日本武道館公演を収録している。コンサート自体は当時としても珍しく短いもので、しかも1曲づつが長大なアレンジで演奏されたため、曲数としてはわずか7曲である。近田春夫は演奏が下手で何の曲を演奏しているかわからないくらいだったと述懐しているが、容姿に恵まれ、典型的なロック然としたマークボランに夢中になる日本の若い女性ファンたちの熱狂は本物で、黄色い歓声に包まれた武道館公演は、前述のようにおよそ10分に渡る曲が続く中、退屈とは無縁の素晴らしいコンサートとなった。

本作は、当時、武道館に臨場した録音者本人の提供によるマスターから収録されている初登場音源である。バンドが発する音量が大きかったためか、若干オーバーレベルな部分が散見されるが、時代を考慮しても充分な音質で収録されており、何より当日の熱狂がダイレクトに伝わってくる音像に引き込まれてしまうだろう。

日本のファンはおとなしいという印象はをマークも抱いたらしく、MCで必死に客席をあおっている様子が生々しく収録されている。最後の「GET IT ON」の前に、「Friendは日本語で何て言うんだ?」と客席に質問を投げかけている。客席からの「トモダチ」が上手く聞き取れなかったのか「コマナチ」と返しているのが微笑ましい。

さて、ひとつ注記を入れておきたい。T REXの来日公演を収録したタイトルはそう多くはない。多くはないながらも、いくつか存在する既発盤では「GET IT ON」が最後から2曲目に収録されており、「TOKYO BLUES」でコンサートが終わる構成で収録されている。しかし本作はこの2曲の曲順が逆で、コンサートは「GET IT ON」で締めくくられる。これはどちらが正しいのだろうか? 本作は録音者本人が当時録音した、そのままで収録されており、その過程で何ら手が加えられていないし、当たり前だが編集痕もない。アメリカにおいても最大のヒット曲「GET IT ON」でコンサートが締めくくるのは自然な構成であるし、何より17分以上に渡る長大なアレンジで演奏されている点、これがコンサートの最後であることは疑いはないだろう。よって本作は初めて正しい曲順で収録したタイトルともいえる。

T REX2度目の、そして最後の来日公演となった1972年10月25日武道館公演を初登場音源にて完全収録。美しいピクチャー・ディスク仕様の永久保存がっちりプレス盤。

BUDOKAN HALL TOKYO JAPAN October 25, 1973
01. Introduction
02. 20th Century Boy
03. Chariot Choogle
04. Telegram Sam
05. Buick Mackane
06. Jeepster
07. Tokyo Blues
08. Get It On
販売価格 3,300円(税込)
型番 shakuntala/STCD-056

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